i以前に、「おうちでプロの味を淹れるコツ」をテーマにお届けいたしました。
今回はその続きとして、コーヒーをもっと深く味わう3つの視点についてご紹介いたします。
\ 1.農園だからこそ楽しめる"精製方法"の違い/
私たちのコーヒーは、タンザニアの農園で収穫した同じ豆を、精製方法の違いによって3種類に仕上げています。
この工程の違いこそが、味わいの個性を生み出す秘密です。
■ナチュラルプロセス
果肉をつけたまま約3週間天日乾燥。ベリーや赤ワインのように豊潤で華やかな香りが特徴です。
■ハニープロセス(セミウォッシュド)
果肉をやさしく除去し、粘膜の糖分を残したまま乾燥。オレンジのようなさわやかな酸味とやわらかな甘みが広がります。
■フルウォッシュドプロセス
果肉と粘膜を丁寧に洗い流して発酵・乾燥。透明感のあるクリーンな風味と、心地よい軽やかさが魅力です。
精製の違いは、まるで果実の種類を変えたかのような味わいを生み出します。農園を持つ私たちだからこそ、この"精製による味の旅"を一度に体験していただけます。
\ 2. 🔥焙煎で生まれる"酸味と香り"のバランス/
焙煎は、豆の香りと酸味を整える大切な工程です。
火を入れることで豆の中ではメイラード反応やカラメル化が起こり、800種類以上もの香り成分が生まれます。
浅く焙煎すれば果実のような明るい酸味が残り、深く焙煎するほど苦味、甘み、そして香ばしい香りが引き立ちます。
🍊中浅煎り:果実や花を思わせる香りと、軽やかで透明感のある酸味が広がります。
🍫中深煎り:酸味が穏やかに落ち着き、チョコレートのような甘みとコクが広がります。
フルウォッシュド精製のンゴロンゴロコーヒーは、どちらの焙煎にもオレンジとチョコレートを思わせる印象的な香りがあります。
酸味・苦味・甘味・コク・香りのバランスが良い「中浅煎り」は飲みやすく、「中深煎り」はしっかりとした苦味とコクを楽しみたい方におすすめです。
焙煎は単に"焼く"のではなく、豆が持つ個性をどう引き出すかをデザインする工程。同じ精製の豆でも、焙煎度によって香りや味の輪郭が驚くほど変わります。その繊細な変化こそ、コーヒーの奥深さを教えてくれる楽しみです。
\3. 🌡お湯の温度と水が変える味の印象/
お湯の温度や水の種類を少し変えるだけで、同じ豆でもまったく違う印象に出会えます。
■ 95℃前後... しっかりしたコクと苦味
■ 90℃前後... 甘みと酸味のバランスが調和
■ 85℃以下... 酸味が引き出される
タンザニア産の豆は90℃前後がベスト。香りが立ち、後味がすっきりと整います。
さらにもう一つ、お水にもひと工夫。
コーヒーの約98%は水です。だからこそ、「どんな水で淹れるか」も大切なポイントになります。
■ 軟水 (日本の水道水).... まろやかで優しい印象です。
■ 中軟水 ... 香りと甘みのバランスが整い、ンゴロンゴロコーヒー豆との相性が抜群です。
中軟水とは、硬度50~100mg/L程度の水のことを指します。
実は、ご家庭でも簡単に試すことができます。
例えば、
・ボルヴィック (Volvic)... 硬度約60mg/Lの中軟水です。
・いろはす天然水 (九州・白州など一部地域)... 硬度50~80mg/L前後で、中軟水に近い性質を持っています。
どちらも、タンザニアの豆と相性のいいミネラルバランスを備えています。
少しこだわりたい方には、ブリタなどの浄水ポットもおすすめです。塩素や金属イオンを除去してくれるので、コーヒーの香りや甘みをよりクリアに感じることができます。
日本の水はもともと軟水寄りです。だからこそ、ほんの少しの工夫で"理想の一杯"にぐっと近づけることができます。
お家で過ごす時間に、”知る"という楽しみを。
お気に入りのカップを手に、香りを感じながら一呼吸。
少しだけ温度や水を意識することで、いつもの一杯が"自分の手で仕立てた味"に変わります。
おうちで過ごす秋のひととき、香りに包まれながら、心を整える時間をお楽しみください。